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保育をめぐる情勢
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認定こども園をてこに
保育制度を根底から覆す方向

大阪保育運動連絡会会長 中山 徹

 

大阪保育運動連絡会会長 中山 徹


 認定こども園に関する法律の成立前後、保育制度を考える上で重要な計画・答申が出ました。一つは、「規制改革・民間開放推進3か年計画(平成18年3月閣議決定)」で、もう一つは、規制改革・民間開放推進会議から出された「規制改革・民間開放の推進のための重点事項に関する中間答申」(平成18年7月)です。これらは認定こども園をてこにして保育制度を根底から覆す方向を示しています。制度面に限定してこれらの計画・中間答申の問題を見ます。


市町村の役割が変わる

 まず一つめは、保育に欠けるの概念と行政の役割を変えようとしていることです。3か年計画では「児童の年齢を基本に各家庭の要保育度を設定し、その度合いごとに公的補助の対象となる1か月間の保育サービスの利用額の上限を設定すべきである」としています。これは介護保険と同じ考えで、保護者の状況に応じて利用できるサービスの上限を限定することになります。
  この結果、保育に欠けるという概念が変わります。今では保護者の状況から、まず保育に欠けるかどうかを判断し、その上で必要な保育時間を判断します。その保育を実施する責任は市町村にあります。それが保育サービスを受けることができる時間という考えに変わります。そうすると、市町村の役割は保育を実施するのではなく、様々な事業者の参入を保障し、利用者がサービスを使える状況整備に変わります。


保育所が変わる

 二つめは、保育所を児童福祉施設ではなく子育て支援を担う施設に変えようとしている点です。認可保育所が認定こども園になりますと、公的保育制度から大きく外れてしまいます。今回の中間答申はそれをさらに進め、認可保育所を認定こども園にそろえろとしました。
  このようなことが実施されると、幼稚園と私立育所の区別はなくなり、短時間の保育に重点を置いている施設と長時間の保育に重点を置いている施設ぐらいの違いになるでしょう。また、保育所は数多く存在する子育て支援に関係する施設の一つという位置づけになります。


財源と仕組みが変わる

 三つめは、このような新たな仕組みを支える財源です。児童福祉施設から切り離された保育所は、幼稚園や他の子育て支援サービスとともに、バウチャーか保険制度で財政的には支えようというのです。現時点では、バウチャーか保険かはわかりませんが、いずれの場合でも、施設に対する補助から利用者に対する補助に変わります。
  予定では今年中に最終答申が出されます。致命的な答申が出されないような働きかけが重要です。

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